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テンプレートを使用して混乱した頭をさくっと解決(Microsoft Word)(その3)

このページは、2016年11月14日現在の情報に基づいて掲載しております。
情報の信頼性は、法令の改正や温暖化の進行具合、摂取したコラーゲンの量、ムカデがどの足から歩き出したか等の様々な事象の影響を受け、日々刻々と常に変化しております。

前回、「Normal」テンプレートは特別なテンプレートであること、「Normal」テンプレートは削除しても再生することをご理解いただきました。
その3では、実際に「Normal」テンプレートを書き換えたりしながら、テンプレートの作用を体験していきたいと思います。

なお、手っ取り早く、結果だけを知りたい方は、一番下の「まとめ」をご覧ください。

※以下の手順には、「Normal」テンプレートを書き換える手順が含まれています。
以下の手順を実行する前に、必ず、現在の「Normal」テンプレートのファイルをバックアップしてください。また、終了後は、バックアップした「Normal」テンプレートを元に戻してください。
いかなる場合においても、弊社は、みなさまが本サイト上の情報をご利用された結果発生した損害について、一切の責任を負いません。

検証の準備をしてみる

検証するためにはデータが必要です。手元にデータがないなら生み出すのみです。
というわけで、データを生み出すべく、必要な材料を揃えていきましょう。

「Normal」テンプレートを標準に戻してみる

Microsoft Word®が終了していることを確認し、「Normal」テンプレートを消してみましょう。
一度も「Normal」テンプレートを変えたことがないという方も、この操作を行うことで確かな結果を得られるはずです。
(変えていないはずのPCで、変えた痕跡が発見されることはよくあることです。)

また、「Normal」テンプレートを変えたことがないという方も、冒頭に記述したとおり、現在の「Normal」テンプレートのファイルをバックアップしてください。

「白紙の文書」を作成して「文書①」と名付ける

これから「Normal」テンプレートを書き換えていきますが、その前に、現在の「Normal」テンプレートから「白紙の文書」を作っておきましょう。

  • メニューから〔ファイル〕→〔新規作成〕→〔白紙の文書〕を選択し、「白紙の文書」を開きます。

  • メニューから〔ファイル〕→〔名前を付けて保存〕を選択し、「文書①」という名前を付けて保存します。

「Normal」テンプレートの「標準」スタイルを変えてみる

早速、「Normal」テンプレートのスタイルを変えてみましょう。

  • 「Normal」テンプレートを右クリックして〔開く〕を選択して開きます。

  • リボン〔ホーム〕タブ〔スタイル〕グループの右下にあるボタンを押して、〔スタイル〕ウィンドウを開きます。

  • 〔スタイル〕ウィンドウの〔標準〕にマウスを重ね、右端に表示される〔▼〕をクリックして〔変更〕を選択して、〔スタイルの変更〕ウィンドウを開きます。

  • 〔スタイルの変更〕ウィンドウの〔書式〕をクリックし、〔フォント〕を選択して、〔フォント〕ウィンドウを開きます。

  • 〔フォント〕ウィンドウの〔日本語用のフォント〕を例えば〔メイリオ〕にして、さらに〔英数字用のフォント〕を〔日本語用と同じフォント〕にしたうえで、〔OK〕ボタンを押して〔フォント〕ウィンドウを閉じます。

  • 〔スタイルの変更〕ウィンドウでフォントが〔メイリオ〕に変わったのを確認して、〔OK〕ボタンを押して〔スタイルの変更〕ウィンドウを閉じます。

  • 「Normal」テンプレートを保存して閉じます。

もう一度「白紙の文書」を作成して「文書②」と名付ける

ここで一旦、「Normal」テンプレートから「白紙の文書」を作っておきましょう。

  • メニューから〔ファイル〕→〔新規作成〕→〔白紙の文書〕を選択し、「白紙の文書」を開きます。

  • メニューから〔ファイル〕→〔名前を付けて保存〕を選択し、「文書②」という名前を付けて保存します。

「Normal」テンプレートの余白を変えてみる

せっかくなので、「Normal」テンプレートの余白を変えてみましょう。

  • 「Normal」テンプレートを右クリックして〔開く〕を選択して開きます。

  • リボン〔ページレイアウト〕タブ〔ページ設定〕グループにある〔余白〕ボタンを押して、例えば〔狭い〕を選択します。

  • 「Normal」テンプレートを保存して閉じます。

さらにもう一度「白紙の文書」を作成して「文書③」と名付ける

さらに一旦、「Normal」テンプレートから「白紙の文書」を作っておきましょう。

  • メニューから〔ファイル〕→〔新規作成〕→〔白紙の文書〕を選択し、「白紙の文書」を開きます。

  • メニューから〔ファイル〕→〔名前を付けて保存〕を選択し、「文書③」という名前を付けて保存します。

ついでに「Normal」テンプレートに落書きしてみる

ついでだから、「Normal」テンプレートに落書きしてみましょう。

  • 「Normal」テンプレートを右クリックして〔開く〕を選択して開きます。

  • 何でもいいから、何か書いてみましょう。「あいうえお」でも「かきくけこ」でも何でも構いません。図形を置いてみてもよいです。

  • 「Normal」テンプレートを保存して閉じます。

おまけにもう一度「白紙の文書」を作成して「文書④」と名付ける

おまけに一旦、「Normal」テンプレートから「白紙の文書」を作っておきましょう。

  • メニューから〔ファイル〕→〔新規作成〕→〔白紙の文書〕を選択し、「白紙の文書」を開きます。

  • メニューから〔ファイル〕→〔名前を付けて保存〕を選択し、「文書④」という名前を付けて保存します。

「Normal」テンプレートを元に戻してみる

Microsoft Word®が終了していることを確認し、「Normal」テンプレートを消してみましょう。

「Normal」テンプレートにマクロを仕込んでみる

マクロを作ったことがある方もない方も、次の手順で「Normal」テンプレートにマクロを仕込んでみましょう。

  • 「Normal」テンプレートを右クリックして〔開く〕を選択して開きます。

  • [Alt]+[F11]を押して、〔Microsoft Visual Basic for Applications〕ウィンドウを開きます。

  • 〔プロジェクト〕の中の〔Normal〕を右クリックし、〔挿入〕→〔標準モジュール〕を選択します。

  • ウィンドウ右側に、真っ白な領域が表示されますので、そこに次のコードを貼り付けます。

    Public Sub Test()
        MsgBox "Hello world."
    End Sub

  • 〔×〕ボタンを押して、〔Microsoft Visual Basic for Applications〕ウィンドウを閉じます。

「Normal」テンプレートにクイックアクセスツールバーを仕込んでみる

マクロを仕込んだら、マクロを呼び出すボタンをクイックアクセスツールバーに仕込んでみましょう。

  • メニューから〔ファイル〕→〔オプション〕を選択して、〔Wordのオプション〕ウィンドウを開きます。

  • 〔Wordのオプション〕ウィンドウで〔クイックアクセスツールバー〕ペインを開き、〔クイックアクセスツールバーのユーザー設定〕の下のプルダウンから〔Normal.dotmに適用〕を選択します。

  • 〔コマンドの選択〕の下のプルダウンから〔マクロ〕を選択し、すぐ下から〔Normal.Module1.Test〕を選択して〔追加〕ボタンを押します。

  • 「Normal」テンプレートを保存して閉じます。

とどめにもう一度「白紙の文書」を作成して「文書⑤」と名付ける

とどめに一旦、「Normal」テンプレートから「白紙の文書」を作っておきましょう。

  • メニューから〔ファイル〕→〔新規作成〕→〔白紙の文書〕を選択し、「白紙の文書」を開きます。

  • メニューから〔ファイル〕→〔名前を付けて保存〕を選択し、「文書⑤」という名前を付けて保存します。

検証してみる

では、これまでに作成した文書を見ていきましょう。
「Normal」テンプレートが標準の状態に戻った状態であることを念頭に入れながら見ていくことにしましょう。

「文書①」と「文書②」を比較してみる

「文書①」と「文書②」を開いてみましょう。

どちらも、同じ余白のまっさらな文書です。がしかし、文字を入力してみるとどうでしょうか。
「文書①」に文字を入力すると「MS明朝」(半角文字は「Century」)になりますが、「文書②」に文字を入力すると「メイリオ」になります。

このことから、同じテンプレートに紐づいた文書でありながら、新規作成した当時のテンプレートのスタイル設定が、そのまま維持されている、ということがわかります。

「文書②」と「文書③」を比較してみる

次に、「文書②」と「文書③」を開いてみましょう。

どちらもまっさらな文書ですが、余白が異なっていますね。
文字を入力してみると、どちらも「メイリオ」になります。

このことから、同じテンプレートに紐づいた文書でありながら、新規作成した当時のテンプレートのページ設定が、そのまま維持されている、ということがわかります。
また、スタイル設定については、「文書①」と「文書②」の比較結果から得られた結果と、同じ結果が得られていることがわかりますね。

「文書③」と「文書④」を比較してみる

続いて、「文書③」と「文書④」を開いてみましょう。

どちらの文書も余白は同じですが、「文書④」は落書きされていますね。
また、文字を入力してみると、どちらも「メイリオ」になります。

このことから、同じテンプレートに紐づいた文書でありながら、新規作成した当時のテンプレートの落書きが、そのまま維持されている、ということがわかります。
また、スタイル設定とページ設定については、これまでの比較結果から得られた結果と、同じ結果が得られていることがわかりますね。

「文書①」~「文書④」を順番に開いてみる

そういえば、マクロとクイックアクセスツールバーをせっかく仕込んだのに、検証してませんでしたね。
早速、「文書①」から「文書④」を順番に開いてみましょう。

どのファイルを開いても、ウィンドウの左上に何かボタンが増えていますよね。
そのボタンを押してみると、「Hello world.」と書かれたダイアログが表示されましたでしょうか。

マクロを呼び出すもう一つの方法として、[Alt]+[F8]を押して〔マクロ〕ウィンドウを開いて〔マクロ〕ウィンドウから選択して実行する方法があります。
せっかくなのでこの方法も試してみましょう。

このことから、テンプレートに紐づいたファイルは、いつ作成されたかどうかに関わらず、テンプレートに備わっているマクロやクイックアクセスツールバーを利用できる、ということがわかります。

なお、「Normal」テンプレートは特別なテンプレートですから、「文書①」~「文書④」以外の、どんなファイルを開いたときでも、「Normal」テンプレートに仕込まれたマクロやクイックアクセスツールバーを利用することができます。

「Normal」テンプレートを元に戻してみる

検証の後片付けを兼ねて、「Normal」テンプレートを元に戻してみましょう。

Microsoft Word®が終了していることを確認し、「Normal」テンプレートを消してみましょう。

もう一度「文書①」~「文書④」を順番に開いてみる

「Normal」テンプレートを再び標準へ戻したところで、もう一度、「文書①」から「文書④」を順番に開いてみましょう。

先ほどあったはずのウィンドウの左上のボタンが、消えていることが確認できたでしょうか。

マクロを呼び出すもう一つの方法も試してみましょう。
[Alt]+[F8]を押して〔マクロ〕ウィンドウを開くと、先ほどあったはずのマクロが消えていますね。

このことから、テンプレートに紐づいたファイルは、いつ作成されたかどうかに関わらず、テンプレートに備わっているマクロやクイックアクセスツールバーを利用できることが、確かなものとなりました。

「文書⑤」を開いてみる

そういえば、「文書⑤」というファイルも作っていましたね。
早速開いてみましょう。

「文書⑤」は、マクロとクイックアクセスツールバーを仕込んだ当時の「Normal」テンプレートから作成された文書です。
ページ設定やスタイル設定のように、新規作成したときにコピーされているのであれば、「文書⑤」を開いたときに左上のボタンが表示されるはずですよね。
あるいは、[Alt]+[F8]を押して〔マクロ〕ウィンドウを開けば、マクロが表示されるはずですよね。

結果はどうでしょうか。
マクロもクイックアクセスツールバーも、まったく表示されないことが確認できましたでしょうか。

このことから、テンプレートに備わっているマクロやクイックアクセスツールバーは、テンプレートを使用して新規作成した文書にはコピーされない、ということがわかります。

「Normal」テンプレートのファイルをバックアップした方は、ここでバックアップした「Normal」テンプレートを元に戻してください。

まとめ

Microsoft Word®のテンプレートには、次のような特性があります。

  • 次の要素は、新規作成したときにテンプレートからコピーされて、以降はテンプレートの変更に関わらず各文書で維持されます。

    • ページ設定

    • スタイル設定

    • 文書の内容(上述の落書き)

  • 次の要素は、いつ新規作成したかに関わらず、紐づいたテンプレートに備わっているものを利用できます。

    • マクロ

    • クイックアクセスツールバー

いかがでしたでしょうか。
実際に体験してみることで、テンプレートの特性が掴めたでしょうか。

このような特性を持つテンプレートを、どのように活用していくか。
次の最終回で、僕なりの考え方を提示いたします。

なお、検証の中で「Normal」テンプレートに直接手を加えていく方法を記述しておりますが、実用としては推奨しておりませんのでご注意ください。
その辺りも含めまして、次の最終回にまとめたいと思います。

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